ファストフードの流れに一石を投じる都会のカンティーン
De Stadskantine
レストランよりは気軽に、カフェよりはしっかりとした温かい料理が食べられるお店。「アムステルダムの台所」とも呼ばれるアルバートカイプ・マーケットのあるデ・パイプ地区にあります。
「元々温かい料理は夜にしか食べる習慣のなかったオランダで、そのようなちょうどいい案配の店があまりなかった」ということで起業家イェレ・メイヤーさんがオープンしました。店名はオランダ語で「都会の定食屋」という意味。肉、魚、野菜の3種の週替わりプレートがありますが、料金は一律8.85ユーロ(2年前より1ユーロほど値上がりしたようです)。
料理のクオリティを落とさず、価格を低く保つために、会計はキャッシュカードのみにしてレジの流れを良くするなどの工夫をしています。カウンターでオーダーして、食べ終わった皿はセルフサービスで所定の場所に片付ける形式。特に一人暮らしの忙しい人は、スーパーの出来合いのものやファストフードに食事を頼りがちですが、その流れに一石を投じたいという思いがあるようです。
パソコンを広げて仕事をしながら食事する人、食後に読書を楽しむ人、さくっとご飯を食べて立ち去る人等々。1人で来るお客さんが多いですが、オーダーから食べ終わるまでの平均時間は20分ほどということ。きちんとした食事がとれて、手軽に利用できるのがこの店のいいところ。4番のトラム沿いにこの店はありますが、だいたいいつ通ってもお客さんで賑わっています。
「カフェ以上レストラン未満」とはいいつつも、新鮮な野菜を使うことにポリシーを持って料理を提供しています。こちらのVEGA(野菜)プレートには卵が使われていることがあるので、ベジタリアン・ビーガンの方は確認してからオーダーするのがベター。
右からオーナーのイェレさんと弟、イェレさんの妻。イェレさんは過去にアフリカでインテリアの仕事をしていたこともあるそうです。この店をはじめてからは、店でデスクワークをすることも多くなり、家族との時間も増えたそう。
Author: Kumi Nagano
Photographer: Asami Uchida
De Stadskantine
http://www.destadskantine.nl
Van Woustraat 120 1073 LT Amsterdam
+31(0)20 774 1847