ヴィーガン店の草分け的存在・隠れ家レストラン「 Robin Food Kollektief 」アムステルダム・オランダ

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アムステルダム在住のライター/ コンサルタント/ シェフ/ 起業家の松崎了輔さんからのレポートです。

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世界中でヴィーガニズムの運動は、年々拡大を遂げており、生活習慣病の予防や環境への配慮などの理由からヴィーガンの食事法が注目されています。現在はアムステルダムに数多くあるヴィーガンレストランですが、昔から沢山あったわけではありません。本日はその草分け的存在であるお店「 Robin Food Kollektief 」にお邪魔し、設立時の中心メンバーであるオーナーシェフのアンさんにお話を聞いてきました。

Robin Food

Robin Foodを見つけるのは少し大変。まず外の入り口に看板が見当たりません。オフィスビルの玄関から入ると目の前に真っすぐ伸びた廊下。それをさらに奥に進むと右手に緑色に塗られたレストランの入り口があります。

見るからに新鮮なオーガニック野菜がカゴにたくさん。

見るからに新鮮なオーガニック野菜がカゴにたくさん。

元はオフィスだった場所を自分たちで改装

アンさん、ブランコさん、エリックさんの3人が「 Robin Food Kollektief 」を開業したのは5年前。今回時間を取ってくれたアンさんは健康的な笑顔が素敵で、とても話しやすいひとでした。元オフィスだった場所を自分たちでレストランに改装してオープンしたのが始まり。全て自分達だけで完成させなければいけなかったので最初は途方に暮れたこともあるそうだが、やり遂げてしまうのがすごい。

アンさんの作る料理は色鮮やかでどれも美味しそう。

アンさんの作る料理は色鮮やかでどれも美味しそう。

当時ヴィーガンレストランはほとんどなかった

「私達がレストランを始めた5年前は、この街にヴィーガンレストランはほとんど無かったの。元々3人とも料理が好きだったこともあるけど、何よりヴィーガンフードというものをもっと広めたかった。Robin Foodでお客さんに食べてもらって、お肉がなくても平気だということに気づいてもらいたかった。人々にヴィーガンフードをもっと認知してもらいたかった。それが目標だったのかな。特にここ3年間でアムステルダムに数多くのヴィーガン店がオープンしたわ。そういう意味では私達の目標はすでに達成してしまったから、もういつ辞めてもいいわね。」冗談を織り交ぜながら楽しそうにアンさんは語る。

人々でにぎわうホール。老若男女問わず、いつでも大盛況。

人々でにぎわうホール。老若男女問わず、いつでも大盛況。

得意ではないので宣伝はしていない。

看板も無いレストランに、どうしてこんなにも多くの人がやってくるのだろう。驚いたことに宣伝や広告は一切やっていないのだという。単純に人から人への口コミで多くのお客さんが訪れるのだ。

メニューはシェフにおまかせ

レストランは3人のシェフで切り盛りしており、曜日によって担当シェフがその日に買い物をしてメニューを決めるので、献立は毎日変わる。基本的にはスープ、メイン(4,5点)、デザートで10ユーロ。ドリンクは別。 隣にある老舗バー兼イベントスペースのニューアニタ(De Nieuw Anita)との映画上映などのコラボレーションもやっていて、お酒はバーから持ち込みOK。

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最後に一言

「私達がやっていることは食べ物に愛を注ぐこと。Robin Foodでの私達の収入はごくわずか。収益のためにこの場所を運営してるわけではない。そのことがこの店の雰囲気に大きく影響しています。収益を目的としたレストランとの違いを感じてみて欲しい。そんな空間と共に丹精込めて作ったヴィーガンフードを是非体験してみてください。」

interview with Anne, by Ryosuke Matsuzaki

interview with Anne, by Ryosuke Matsuzaki

robinfoodlogoRobin Food Kollektief
robinfoodkollektief.nl

松崎了輔  profile
10代の時に渡米、ニューヨークに留学。その後スリランカ、オーストラリア、ニュージーランド、東京、大阪、バルセロナ、インドに生活拠点を移し、2015年よりオランダ・アムステルダム在住。音楽と食べ物と人が好き。ライター/ コンサルタント/ シェフ/ 起業家
www.instagram.com/ryosuke_ams