「フレッシュな野菜」を追求したレストラン

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DE KAS(デ・カス)

「野菜をどうしたら一番新鮮な状態で提供できるか?」その答えとして、公園の温室内にレストランを作ってしまったヘート・ヤン・ハーヘマンさん。ミシュランの三ツ星シェフだったハーヘマンさんは2001年にフランケンデール公園内にオーガニックレストラン「DE KAS」をオープンしました。DE KASとはオランダ語で「グリーンハウス(温室)」の意味。その名の通り、レストラン自体がガラスに覆われた温室のような作りとなっていて、併設された温室や庭から、フレッシュなハーブや野菜がキッチンに運び込まれます。

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オーナーのハーヘマンさんは現在70歳。朝5時に起き、併設の庭でまかなえない分の野菜を提携農園に採りにいくのが日課。ガラス張りの店内には太陽のやわらかい光が降り注ぎ、夜はライトアップされてアクアリウムのような幻想的な雰囲気へと変わります。外に大きな煙突が見えますが、冬には暖炉に薪がくべられ、室内を暖かくしてくれるだけでなく、その熱は床暖房としても使われます。ガラス屋根の上部にはソーラーパネルが備え付けられていて、このレストランで使う電力のほとんどをまかなっているそう。

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基本的には野菜を中心としたメニューで、そこにプロテインである肉や魚を加えてメニューを構成しています。この店で出すほとんどの野菜は自分たちで育てていて、地中海のエッセンスを取り入れつつも、豊かな自然や移り行く季節を大切にしながら料理しています。

基本的にはプリフィックススタイルで、ランチは3種から選べるスターターとメインで39€。スターター単品で18.5€、メイン単品で20.5€。ディナーは、スターター(3種から選べる)、メイン、デザートからなる3品のコースが49.5€。25.5­〜125ユーロまで80種類ほどのワインを取り揃えています。グラスワインは4.25ユーロからとリーズナブル。事前に伝えおけば、ベジタリアン・ビーガン対応もしっかりしてくれます。パートナーや家族と、もしくはビジネスランチやディナーなど、大切な人との食事に重宝しそうな場所。ウェディング他の貸し切りにも対応しています。

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シェフのバスさんに隣のガーデンを案内してもらいました。さまざまな種類の野菜がありますが、トマトだけで15種類の苗があり、それぞれ酸味や甘みなど風味が異なるそうです。
「ここの野菜はどれも、生で食べてもおいしいんだ。ひとつひとつ丁寧に、愛情をかけているからね。無理に早く育てようとはせず、なるべく自然な方法で育てているんだ。農薬ももちろん使っていないよ」
そういいながら、黄色い花をひとつ摘み取り、ぱくりと口へ放り込みます。週代わりのメニューを考えるのもバスさんの仕事。中でも、冬のメニューづくりは暖かい季節と違って、カラフルな花や野菜をあまり使えず工夫が必要ですが、だからこそとてもやりがいもあるといいます。そんなバスさんが幸せな瞬間は、ランチやディナーの準備がつつがなく進み、お客様が料理やサービスに満足しているときだそう。

公園に入ると小鳥のさえずりに迎えられ、そこにいる人たちは、ジョギングする人もスーツを着た男性も、赤ちゃんを連れて散歩するママもみんな、リラックスしているよう。レストランの入口には、リンゴやプラム、洋ナシの木が植えられています。
「季節になると実を結ぶが、僕らよりも先に鳥たちが見つければ、実はついばまれてしまう。でもそれが自然、仕方ないよね」
そういいながらうれしそうに笑う彼は、自分の仕事を本当に楽しんでいるように見えました。

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ある日のメニューより

干し草でスモークしたフェンネル風味のダック
じっくりとローストして甘みを引き出した黄色ニンジンとマリネした赤ニンジンを添えて。ダックのうまみの詰まったソースは風味を損なわない程度に赤ワインを少し控えめに。

ゆっくりと火を入れ少しレアに仕上げたサバ
シメジ、紫アーティチョーク、ロケット、チョリソーオイル、クリスピーナチョリソーとヨーグルト&フェンネルのドレッシングを添えて。

ホウレン草とチャードの蒸し煮
水牛のモッツァレラチーズ(ハーデンベルグ産)ラディッシュをオリーブドレッシングで。

Author: Kumi Nagano
Photographer: Asami Uchida


DE KAS(デ・カス)

http://www.restaurantdekas.nl/
Kamerlingh Onneslaan3 1097 DE Amsterdam
+31(0)20­46­24562